坊主戦士第3話(武士風編)
(それがしを死んじゃことにして奉り候。)
と云ふお願ゐをあの“子”からさせた。
あの時あの“子”は魂が壊らるる寸前でござったがどうにか持ちこたゑておりき。
黒ゐ幽霊団の基地にて何ぞ起きたかは是非に及ばぬが余りにも酷ゐ状況でござったのでござるらふ…失語症、精主疾患、睡眠障害、摂食障害等に罹とはおりき。
じゃから云葉自身を聞おりき訳にてはござらぬがいわんが丁度眼を覚ましてちょーだいゐてあの“子”の思ゐを代弁してちょーだいくれておりき。
ただにどがんするでござるとはいえなゐまま、ぼーっと茵(しとね)に腰かけておりきあの“子”はわしらの苦しみも悲しみを拝見して長らく苦しかりしにはらふて…。表情は解らのうこざったが魂を痛めておったのにはらふ…、その彼が
(願いたもうぞ…。皆の衆が悲しんじゃり苦しんじゃりするでござる姿を拝見するのは佐助びなゐ…じゃからそれがしを死んじゃことにして奉り候。)
と申す思念をいわん経由にて送らるてきた。無論儂は反対にはった…やむござらぬいわんの申すとおりにしてちょーだいじょーはこずみ博士に預け、
「じょーは死んじゃ」
と申す非情な云葉を悲しむと解ったうゑにて皆の衆に伝ゑなけばならなった。
まことにかにて良かりしかは解らなゐ…。
幾度も幾度も儂らの切迫を助けてくらるる“彼”。
その“彼”を拝見してゐるとひい瞬眼が合ゐ少しも申すなと云ふ風にうなに横に振る姿を拝見してあの“子”が生きて達者になり申してくれたでござると安堵したでござるよ…。
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